SNSで転職活動 | 「ゆるく広く」をコンセプトにじわりと浸透しています

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現在、中途採用が盛んに行われています。

転職活動の時期として、5~7月がピークと言われています。

しかし日本での転職はまだまだ敷居が高いのが実情です。

最近はスマホアプリを使用した、いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で作った人脈で転職につなげるサービスがじわりじわりと広がっています。

コンセプトは「ゆるく広く」です。

 

WANTEDLY

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yenta

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リクナビNEXT

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■ビジネスに特化
SNSの「フェイスブック」のように縦に画面を動かせる「ニュースフィード」では、自分やつながり合った友人の仕事への考えや思いをつづったコラムなどがずらりと並ぶのが特徴です。

連動したチャットアプリ「Sync(シンク)」を使うことで、文書やパワーポイント資料などを共有しながら、チャット会議を開くことも可能です。

どちらかと言えばプライベートのつながりが中心になるフェイスブックと違い、ウォンテッドリーの最大の特徴はあくまで仕事を軸においている点です。
サービス開始は2012年から運用されています。


こうしたゆるい広がりの中で結果として生まれるのがヘッドハントによる転職です。

これまでの転職といえば、転職サイトに登録し、自分に合いそうな企業を選んで人事面談をするケースが一般的です。

ウォンテッドリーの場合は、SNS上で多くの人と知り合い、自然な流れの中で「一緒にうちの会社で働きませんか?」といったヘッドハントが発生します。

運営会社もアプリ自体は無料にし、こうした転職が成立した際に企業側から料金を得る形で収益を確保している。

既にIT(情報技術)やネット関連の業界を中心に利用者は広がっており、月間の活発な利用者の数はなんと100万人を突破しています。

同様にゆるく関係を広げるのが「yenta」だ。

こちらの場合、SNSというよりも「ビジネス版出会い系サイト」をうたっています。

アプリに自分のプロフィルを登録すると、まず審査を受けることになります。

サービス利用者全体で職種が偏らないか、出会えそうな人が多そうかなどが審査基準です。


■AIが仲立ち

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その後、人工知能(AI)が会いたいと思われる人を毎日10人を推薦してきます。

自分と相手の双方が会いたいと思えばカップル成立です。

メッセージのやりとりが始められるようになります。


まずランチをするもよし、仕事の悩みを共有する友達になるもよし、一緒に週末起業するもよし、そしてヘッドハントするもよしです。

今年1月のサービス開始以来、既に10万人の出会いが成立したということです。

いずれもベンチャー企業のサービスですが、大手転職サイトも手をこまぬいているわけではありません。


転職サイトといえば、というほど転職経験者であれば、登録したことのあるリクルートキャリアの「リクナビNEXT」です。

スマートフォンの利用者が急増していることを受け、昨年8月にアプリを大幅に見直しました。

通勤途中や休憩中など「すきま時間」に利用しやすいよう、アプリを開いた瞬間にあらかじめ登録した条件を基に検索結果がいきなり表示されるようにして短時間での利用を可能にしました。


スマホの登場でインターネットが身近になったように、転職の垣根も新たなサービスの登場で下がっています。

まずは仕事について語り合える仲間を探す感覚で利用してみるのが最近の主流になっています。

 

参考)日本経済新聞 2016.5.16 夕刊